キャリア構築について考える際の参考書

キャリア構築について考える際の参考書

ここでは、キャリア構築について考える際に参考になる本を共有します。いずれも受験用のエッセイや就職活動で使えるテクニックを教える本ではなく、自分がどのように生きていくか、どこで、どのような人達と、どんな生活をしたいか、と考える上で、ヒントとなるものです。

「読書大全」(堀内 勉)
人類の知の進化に貢献した書を経済・哲学・歴史・科学に分類・体系化して紹介している本です。掲載されている本はいずれも簡単に読めるものではありませんが、一生涯、学び続ける人が手にとっておくべきものばかり。

「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」(キングスレイ.ウォード)
会計事務所から経営者になった著者が息子に宛てて書いた、人生の様々な場面での道しるべ的な助言。ちなみに娘へ宛てた手紙もあります。

「働き女子が輝くために28歳までに身につけたいこと」(漆 紫穂子)
品川女学院の漆先生が解説する、女性のためのキャリア構築ガイド。
女性のキャリアには男社会で戦うこととは異なる生きる視点が必要です。

「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎)
2018年に漫画版が大ヒットしたが、原著に忠実な岩波文庫版を推奨します。
丸山正男らによる解説が良いからです。

「ポーツマスの旗」(吉村昭)
日露戦争の講和条約を担当した小村寿太郎の半生と交渉記録を描いた歴史小説。
司馬遼太郎の「坂の上の雲」のような軍人を英雄視する作品(読み物としては面白い)と比較して読むのがお勧め。外交官として平和を勝ち取るために苦悩し、帰国後も罵声を浴びせられた人の生き様が描かれています。

「竜馬がゆく」(司馬遼太郎)
司馬遼太郎の傑作。革命時の短くも激しい一生を描いています。
歴史の授業で、坂本龍馬について詳しく語られることは殆どありませんが、司馬の竜馬への思い入れが強く、実在の人物像とは必ずしも一致しない、という説もありますが、キャリアを考える上で、この小説の竜馬から学べることは多いです。

「技士道 十五ヶ条 ものづくりを極める術」(西堀榮三郎)
東芝の原子力技師にして、第一次南極越冬隊隊長を務めた西堀氏が語る技術者として必要な心構え。ものづくりと創造性に関する考え方は時代を超えて通用します。
知識ではなく、知恵を養うための名著です。

「言志四録」(佐藤一斎)
江戸時代の思想家で、佐久間象山の師匠である佐藤一斎が生涯にわたって書いた人生訓を編纂したもの。渋沢栄一の「論語と算盤」も良いですが、本書は手元に置きながら、キャリアの分岐点で参考にすべき書です。

「人生の王道」(稲盛和夫)
京セラ創業者にして、名経営者である稲盛氏が西郷隆盛が残した人生訓を基に、キャリアにおける意思決定をする際の心の拠り所について解いた本。上記の「言志四録」と共に参考にしたい本です。

「ローマ人の物語」(塩野七生)
ローマ帝国興亡史を様々な歴史人物の描写を通して描いた長編歴史書。個性豊かな各統治者の生き様から得られるものがあります。

「イノベーション・オブ・ライフ」(クレイトン・クリステンセン)
「イノベーションのジレンマ」というビジネス界ではほぼ知らぬ人がいない名著を書き、世界的な経営学者となった後に難病を患い、復活したクリステンセンが人生の過ごし方について書いた本。才能を持ちながら、努力を継続するための自律と
環境を創る心構えが記されています。

「自己革新」(ジョン・W・ガードナー)
副題の「成長し続けるための考え方」が示している通り、どのように自分の「無知の知」を認識し、自律した学習者でいられるかについて、個人と社会の関係から述べた本です。

「ハッカーと画家」(ポール・グレアム)
Y-Combinatorという シリコンバレーきってのスタートアップ・アクセラレーター組織を設立したポール・グレアムによるエッセイ。情報化社会の仕組みや情報技術者達の課題に対するアプローチについて天才的なプログラマーが解説しています。

「ハイエスト・ゴール」(マイケル・レイ)
“好きなことをして、好きなことで熟練し、好きなことで頼られる(社会に貢献する)”、こうした生き方には“終わり”が無い。他人の評価ではなく、自分自身の道を見つけるために必要な手順について解説した本です。