ミネルバ大学に関する書籍

ミネルバ大学に関して書かれた書籍や論考についてご紹介します。

書籍:

Building the Intentional University -Minerva and the future of higher education』
(Ben Nelson & Stephen Kosslyn、MIT Press)

ミネルバ大学の創立者Ben Nelsonと初代学長Stephen Kosslynによって監修され、ミネルバ大学の教員やスタッフによって書かれた唯一の公式解説本です。ミネルバ大学の設立目的、「何を、なぜ、どのように教えているか」、「どのように教えているか」、「運営の工夫」など、ミネルバ大学を参考に新しいカリキュラム開発を検討する際に、参考になります。

Beyond the Lecture
(Katie A.L. McAllister、Rowman&Littlefield)

ミネルバ大学のマカリスター教授による教授法に関する本です。
反転授業やアクティブ・ラーニングにおいて学生に「考えさせる」ための問い方など
具体的な方法が書かれている実用書です。

『世界のエリートが今一番入りたい大学ミネルバ
(山本秀樹、ダイヤモンド社)

ミネルバ大学について日本語で解説した初の本になります。ミネルバ大学の教育機関としてのユニークさだけでなく、閉鎖的なエリート教育産業への大胆な参入戦略が成功した要因や、情報技術を駆使したマーケティングや運営面の工夫、今後の経営戦略など、企業において新規事業開発を担当する人が読んでも面白い内容に仕上げています。

『次世代トップエリートを生み出す 最難関校 ミネルバ大学式思考習慣 』
(山本秀樹、日本能率協会マネジメントセンター)

ミネルバ大学の1年生が学ぶ「実践的な知恵ー未知の分野でも適切な意思決定を導くための思考・コミュニケーション力を構成するコンセプト」について日本語で解説した本です。公開情報をもとに著者が独自に解釈したもので、厳密に現在の「ミネルバ大学」で教えられている 内容とは異なりますが、どんなコンセプトを学んでいるのか知りたい人にはお勧めです。

『日本人なら知っておきたい 2020教育改革のキモ
(フジテレビ[ホウドウキョク]編、扶桑社)

ミネルバ大学についてフジテレビのオンライン番組「ホウドウキョク」で解説した内容が掲載されています。ミネルバ大学に限らず、日本の教育を取り巻くさまざまな課題について識者が解説しています。

『Weaponized Lies: How to Think Critically in the Post-Truth Era
(Daniel Levitin、Penguin books)

ミネルバ大学のLevitin教授によって書かれたクリティカル思考の本です。ミネルバ大学で学ぶ実践的な知恵の一部を活用して、情報を適切に判断、利用するためのヒントが得られます。

『Teaching what you don’t  know』(Therese Huston、Harvard University Press)

ミネルバ大学の教員トレーニングに利用されている本です。自分がよく知らない分野について教える立場になったとき(ミネルバ大学の実践的な知恵は専門知識ではないので多くの過去の看板教授達も苦戦します!)の手引書です。

『上脳下脳と人間の新しいとらえ方』(Setephen Kosslyn、河出書房新社)

ミネルバ大学初代学長のステファン・コスリン教授がハーバード大学時代に執筆した脳科学、認知科学に関する本です。右脳・左脳に代わる脳の機能を解説したもので、前半はそれなりに難解ですが、興味深い研究事例が紹介されています。
後半は分かり易い例えを用いて認知モードの異なる人達の分類が書かれています。

ミネルバ大学の思考習慣や基礎コンセプトがどのような背景に基づいて考えられているのか、掘り下げて調べたい人には面白い読み物かもしれません。

『新・エリート教育 混沌を生き抜くためにとらえたい力とは?』
(竹村詠美 日経BP)

ミネルバ大学の日本での認知活動において多大なご支援を頂き、ミスルトゥ株式会社で教育関係のフェローをされている竹村さんがまとめた最新教育事例を紹介している本です。日本でミネルバ大学の学生が毎年数十人インターンする機会を創ってくださった竹村さんは起業家でもあり、彼女の目からみたミネルバ大学の魅力が書かれています。

『なぜ「偏差値50の公立高校」が世界のトップ大学から注目されるようになったのか』
(日野田直彦、IBC Publishing)

日本の普通高校から初めてミネルバ大学の合格者を出した学校の校長だった日野田先生による4年間の学校改革の軌跡が書かれた本です。日本では偏差値70の学校からも受験生は毎年おりますが、なぜこの学校から合格者が最初の合格者が出たのか、日本の中等教育を再考する上でも参考になります。

『あたらしい高校生』
(山本つぼみ、IBC Publishing)

ミネルバ大学に関する記述はありません(?)が、2017年に日本の公立高校から初めて合格した山本つぼみさんが書いた本です。
地方公立校、海外留学経験無し、偏差値上位校でもなく、高校2年生までは英語もほとんど話せない高校生でしたが、見事に合格。
別のリベラルアーツ・カレッジに進学されましたが、そこでも大学1年生時、Dean ‘s List(成績上位者)に常にリストアップされていました。
ミネルバ大学の試験は対策ができませんが、どのような人物を大学は求めているのかを知る上で、参考になるでしょう

論考

「汎用的能力を再考するー汎用性の4つのタイプとミネルヴァ・モデルー」
京都大学 高等教育研究開発推進センター 松下佳代教授 京都大学高等教育研究第25号(2019)

京都大学の松下先生がミネルバ大学の初年次教育で提供されている思考・コミュニケーションのコンセプトについて解説されたものです。