実践的な知恵が必要とされる背景

現在の教育の基盤は、産業革命以降、近代兵器を扱える従順な兵士や工業化に伴い、生産機械を取り扱える工場労働者を輩出する目的で発明されたものです。

その教育は、以下の3点のスキルを磨くことに集約されます。

・知識を覚える
・単純作業に熟練する
・指示に従う

今日、情報技術の目覚ましい進展により、こうしたスキルは、機械の方が人よりもずっと上手にできるようになりました。(動画ご参考)

 

機械が今まで高度な専門知識を必要とする仕事を代替できるようになった世界で、人はどんな役割を果たすのでしょうか。

全米大学協会が2013年に行なった調査によれば、

“93%の雇用者が、どんな学位を取得したかよりも、まだ社会が気づいていない課題に気づき、複雑な問題に対して他者と協力して解決を導ける能力を持つ人物の方が必要だ” と考えている。”という結果が出ています。

・問題を発見する力
・問題の解決を設計する力
・対立を調整する力

こうした能力は、記憶テストで測れる“知識力”ではなく、実際に“やってみること”で身につくソフトスキルであり、状況が変化しても、学び続けることで発展する能力です

そのため、ソフトスキルそのものを直接“知識”として教えることはほとんど不可能です。イチローの打撃理論を知っていたり、スティーブ・ジョブスの感性についてどれほど理解できたとしても、自分で実践してその100分の1でも効果を導くことができなければ、スキルを習得できたとは言えないからです。

実践的な知恵とは、こうしたソフトスキルを“学び続ける”上で有効な、幅広い分野に応用できる思考・コミュニケーション能力を構成している“考え方の型”なのです。